シナリオ作家 検索結果

検索ワード: 石堂淑朗

全6件

日本の夜と霧 表紙画像

日本の夜と霧

大島渚,石堂淑朗

990円(税込)

2022-11-28

大島渚の京大における体験と石堂淑朗の東大の体験を重ね合わせる形でシナリオをつくり始めたが、二人は大いに迷い、映画評論家、学生、俳優にも意見を聞きながら撮影を進めた。映画は1960年10月9日に封切られたが、12日に浅沼稲次郎が刺殺されると、映画会社は一方的に上映を中止する。大島渚と松竹の対立を決定的になり、大島は松竹を退社。続いて、石堂淑朗、田村孟も辞表を出し、小山明子、小松方正、戸浦六宏らも参加して、創造社が設立された。「日本の夜と霧」によって松竹ヌーベルバーグは終焉を迎え、以後、大島らは独立プロとして映画にかかわっていくことになるのである。

底本:「日本の夜と霧」(現代思潮社、1972年第8刷発行)

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太陽の墓場 表紙画像

太陽の墓場

大島渚,石堂淑朗

990円(税込)

2022-11-28

1960年6月3日に封切られた「青春残酷物語」(大島渚・脚本監督)が興行的にも成功したため、松竹はすぐに続編を作ってほしいと大島に要請した。これが大島との初の共作となる石堂淑朗は、大阪の西成で「青春残酷物語」を作るということだけを念頭に、現地でシナリオハンティング。6月16日には二人でシナリオ執筆にとりかかっていた。石堂と大島の共作スタイルは、大島が発案し軽く相談のうえ石堂が一気に書き上げ、大島がそのシナリオを直しながら撮影するというものだった。なんとシナリオを書き始めてから映画が完成するまで2カ月という早業。かくして「太陽の墓場」は60年8月に封切られ、戦後のスラム街に生きる無知だが生きることにしたたかな人々を活写して、興行的にも成功を収めたのだった。

底本:「日本の夜と霧」(現代思潮社、1972年第8刷発行)

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無常 表紙画像

無常

石堂淑朗

990円(税込)

2022-11-28

近親相姦というタブーに正面から挑んた石堂淑朗の野心作。監督の実相寺昭雄は、この作品に専念するためTBSを退社、長編劇映画デビューを飾った。姉弟の姦通、夫婦と間男の三つ巴、継母と息子の情交などが、仏教を背景とした日本古来の風景の中でエロチックに息づき、世の中の常識に挑みかかる。当時、大ヒットとなった。

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曼陀羅 表紙画像

曼陀羅

石堂淑朗

990円(税込)

2022-11-28

石堂・実相寺コンビの「無常」に続く第二作。セックス、宗教を通して日本とはどこに存在するのかを追求する。石堂淑朗はシナリオ「曼陀羅」について当時のキネマ旬報誌上で次のように書いている。

「無常」もこんどの「曼陀羅」も別にポルノをめざしているわけじゃありません。主題はあくまで”家父長構造”の追求ということで、この二本の映画はつながっています。
 どこの家庭においても、その権力の強弱の差こそあれ、家父長の存在というものは日本独特の形態で、父親の構造は私にとって興味つきない問題でありました。
 で、この家父長構造というタテの構造にセックスはいかにからみ合うのか。性関係すなわち人間関係は非常に複雑なので、このことをわかりやすくやったまでであります。特に「無常」で近親相姦という閉鎖状況におかれた性関係を、「曼陀羅」では、他人同志カップル二組に移し替え、この問題を拡大して考えてみたわけです。
 すべてを合理的に収斂してしまうコンピューター社会と背合わせに、ますます栄える創価学会、という今の日本。宗教すなわち非合理を収斂出来ない合理はやはり非合理にすぎないのではないでしょうか。このつかみどころのない日本と、”家父長”という日本固有のナショナリズムはどこかでつながっているようです。

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哥 表紙画像

石堂淑朗

990円(税込)

2022-11-28

石堂・実相寺コンビによる「無常」「曼陀羅」に続く日本の風土と日本人の精神構造を描く三部作の完結編。風土にも精神構造にも経済原理の高度成長の波が押し寄せ、富を享受しているはずの日本はもはや崩壊寸前だ。旧家の伝統を一人で守ろうとする篠田三郎は、お金の計算に余念がない一家の中にあって、まるで墓守のような存在。彼は古きよき日本の象徴といえるかもしれない。しかし、彼には誰も知らない出生の秘密があった……。

底本:「映画評論」

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天草四郎時貞 表紙画像

天草四郎時貞

大島渚,石堂淑朗

990円(税込)

2023-01-29

1961年、松竹を退社した大島渚は〝松竹ヌーヴェルヴァーグ〟の同志たちで映画製作会社「創造社」を設立する。翌62年、東映で唯一撮った本作は、大島初の時代劇作品であり、『太陽の墓場』の石堂淑朗と共にシナリオを執筆。リーダーである天草四郎の人間像を、キリシタン史すべての史料の中から自由に取材し創り上げた。歴史に対する観点を世に問うた意欲作である。
1962年公開/製作:東映京都/監督:大島渚/出演:大川橋蔵、大友柳太郎、丘さとみ/上映時間:101分

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